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AI(人工知能)の進化は、私たちの働き方に大きな変化をもたらしています。
秘書業務も例外ではなく、AIによる自動化が進むことで、オンライン秘書の仕事は将来的にどうなるのか、AIに取って代わられるのか、それともAIと共存していく道があるのか、関心が高まっています。
結論から言えば、オンライン秘書はAI時代においても、その存在価値を高め続けることができると考えています。
AIは確かに、定型業務や情報処理など、これまで人間が行ってきた多くの業務を効率化できる可能性を秘めています。
しかし、秘書業務のすべてがAIで代替できるわけではありません。
1.AIが力を発揮する場面
AIは、大量のデータを高速に処理し、パターンを認識することに優れています。
そのため、スケジュール管理、データ入力、メール対応など、定型的な業務や情報処理はAIの得意とするところです。
- スケジュール管理の自動化:
会議やアポイントメントの調整、リマインダー設定などを自動的に行うことができます。 - データ入力の効率化:
OCR(光学文字認識)技術などを用いて、名刺や書類などの情報を自動的にデータ化することができます。 - メール対応の自動化:
顧客からの問い合わせに自動応答したり、メールマガジンを自動作成、名刺交換された方へのお礼メールをしたりすることができます。
これらの業務をAIに任せることで、より高度な業務に集中できるようになり、業務効率化を図ることができます。
2.AIでは難しい仕事
一方、AIは人間のような複雑な思考や感情を理解することはできません。
そのため、状況判断や臨機応変な対応、人間関係の構築など、AIが苦手とする領域も存在します。
- 複雑な状況判断と臨機応変な対応:
突発的なトラブルやイレギュラーな事態が発生した場合、過去のデータに基づいて判断することができないため、人間の判断が必要となります。
スケジュール管理で言えば、優先度の違いや、急な変更への柔軟な対応、参加者の状況を考慮したスケジューリングは、AIでは難しい仕事になります。 - 人間関係の構築とコミュニケーション:
顧客との信頼関係を築いたり、チームで協力して仕事を進めるためには、コミュニケーション能力や共感力など、人間ならではの能力が不可欠です。 - 創造性と発想力:
新しいアイデアを生み出したり、独創的な発想をしたりすることは、AIには難しいです。
これらのAIでは難しい仕事は、人間の経験や知識、コミュニケーション能力が重要となります。
3.AIによる代替の可能性と限界
AI技術の進化は、オンライン秘書の仕事にも影響を与える可能性があります。
AIは、定型的な業務やデータ処理を得意とするため、スケジュール管理、データ入力、メール対応など、一部のオンライン秘書業務はAIによって代替可能になる可能性があります。
しかし、オンライン秘書の仕事は、単なる事務処理だけではありません。
顧客とのコミュニケーション、状況に応じた臨機応変な対応、複雑な問題解決など、人間ならではの能力が必要とされる業務も多くあります。
これらの業務は、現状ではAIによる代替が難しいと考えられます。
例えば、顧客とのコミュニケーションにおいては、相手の感情を理解し、共感しながら対応することが重要です。
また、状況に応じた臨機応変な対応が必要な場面では、過去の経験や知識を基に、適切な判断を下す必要があります。
さらに、複雑な問題解決においては、論理的思考力や創造性を駆使して、最適な解決策を見出す必要があります。
これらの能力は、AIがまだ十分に備えていないものです。
AIは、大量のデータからパターンを学習し、そのパターンに基づいて予測や判断を行うことができますが、人間のような複雑な思考や感情を理解することはできません。
したがって、AIはオンライン秘書の仕事を完全に代替することはできないと考えられます。
むしろ、AIはオンライン秘書の業務を支援するツールとして活用される可能性が高いでしょう。
AIが定型業務を自動化することで、オンライン秘書はより高度な業務に集中できるようになり、顧客に提供するサービスの質を向上させることができます。
4.オンライン秘書の進化:AIとの協働
AI時代において、オンライン秘書はAIをツールとして活用し、人間ならではの強みを活かすことで、より質の高いサービスを提供できると考えています。
- AIによる業務効率化:
AIツールを積極的に活用することで、定型業務を自動化し、業務効率化を図ることができます。 - 人間ならではの強みを活かしたサービス提供:
共感力、コミュニケーション能力、ホスピタリティなど、人間ならではの強みを活かしたサービス提供を心がけることで、AIにはできない、人間らしい温かみのあるサービスを提供することができます。 - 専門性の強化:
特定の業界に特化した知識や経験を深めたり、語学力やITスキルを向上させることで、AIとの差別化を図り、専門性の高いサービスを提供することができます。
AIとオンライン秘書が協働することで、秘書業務の質向上、企業のAI導入促進、より高度なサービス提供などが可能になります。
もちろん、情報の流出は懸念をすべきです。
Google Geminiでは、カスタム指示。ChatGPTでは、myGPTsを使うことで解決できます。
それでも懸念は拭えないこともあります。その場合、与える情報を少し捻ってみると良いでしょう。
個人名は仮で、仕組みは何かの例に置き換えて、直接表現をしない等、対策が必要です。
情報の正確性についても、まだまだ課題があります。
現在悪質な情報の切り抜きが問題になっています。
万が一に、その情報を正として書き出されれば、その悪質な情報を無自覚に広めてしまうでしょう。
こうしたことが無いよう、情報源の確認は必ず行うか、NotebookLM等を使って情報源を予め絞ることも大事です。
AI経験者には当たり前のような内容ですが、これを怠ると業務効率よりも大きな損失を負うことをご留意頂きたい。
5.まとめ
AI時代においても、オンライン秘書は、AIを有効活用することで、より顧客に寄り添い、より質の高いサービスを提供することで、その存在価値を高めていくことができると信じています。
AI技術の進化を恐れず、積極的に活用することで、ちょこっと秘書は、顧客にとってより頼りになる存在を目指していきます。

株式会社エヌエフエー
事業部 戦略室 主任
林 正幸
1995年生まれ、入社5年目。それまでは倉庫現場の派遣スタッフとして従事。
ゲームクリエイター、倉庫内派遣スタッフ、そして株式会社エヌエフエーに至る。
音楽が大好きでHIPHOPからオーケストラまで幅広い。最近のオススメは「ずっと真夜中でいいのに」。
興味のある物は飛び付いてとにかく満足するまでやる、調べる、楽しむがモットー。